高齢者福祉施設本能の敷地内に京都市立堀川高等学校の本能学舎があり、毎日のように高校生の声が聞こえてきます。日頃の交流の一環として、毎年、秋の文化祭にお邪魔しています。文化祭では、演劇やダンス、様々な活動の発表や展示があり、すべてを観るにはとても時間が足りません。

以前の文化祭で、ある女性の特養ご入居者様と一緒に、「ロミオとジュリエット」の教室劇を観に行ったときのことです。教室に入ると、前の席に誘導され、そこに車いす用のスペースが設けられていました。きっと、施設（特別養護老人ホーム）の高齢者が来ることも想定していただいていただんだなぁと感心しました。

そして、劇が始まろうとしたとき、その女性ご入居者様のお顔を見ると、涙ぐんでおられたので、「どうされましたか？」とお聞きすると、「私、堀川女学校の卒業生なんですよ。まさか、また母校に来られるとも思っていなかったのと、こういうものが観られるなんて・・・」と。

その涙まじりの笑顔にこちらも感動しました。