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草萌や谷間の村の動き出す
2024/05/26
スマイルBlog
久しぶりに高野事務所ご利用者Mさんの俳句のご紹介です。今年に入ってからも毎月のように京都新聞に掲載されていましたが、この間ご紹介が出来ておらず申し訳ありませんでした。
掲載句:草萌や谷間の村の動き出す
まさしく「草木萌動(そうもくめばえいずる)」ですね! 冬枯れした地面のあちこちから青い草の新芽が出てくる春のはじまりの情景です。冬の間、雪に閉ざされていた山あいの村が、自然も人々も春の到来を待ちわびていた様子がうかがえます。そしてたぶん、その村の若者の何人かは就職や進学で村を去ることになるのでしょう。その若者たちの心の内にある夢や憧れはどんなものでしょうか。この句を読ませていただき、そんなことに思いを馳せていましたら、室生犀星の「小景異情」が浮かんできました。新たな人生に向かう若者たちへの贈る言葉です。
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや
Mさん、ありがとうございました。今回はご紹介が遅れたことをお詫びいたします。
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